タメゴローが”生まれて初めて”「サーフィン」というものを、経験したときのことを書いてみたいと思います。
初心者すぎて”恥ずかしいことばかり”でしたが、これからはじめる方にご参考になればと思い、そのまま綴りますね。
あれはタメゴローが27歳ごろの夏だったと思います。
(ちょっと”うろ覚え”なところもありますがご容赦ください。)
タメゴローのはじめてのサーフィンは、すでに「サーフィンをやっている経験者の友人に誘われて」のものでした。
「おもろいから、一度海行こや!」
という誘われ方だったと思います。笑
実は前々から誘われていたのですが、なかなか都合が合わずにのびのびになっていました。
やっと都合がついて、友人に連絡をしたところ、二つ返事で
「じゃあ行こう!」
となりました。
何持っていけばよい?
「板は貸すから、着替えとタオル、海パンと”タンクトップ”持ってきて。」
ん?タンクトップ?
ガチムチの多いサーファーの正装だから?
(全世界のサーファーのごめんなさい。。。)
などとは言わず、
なぜ?と聞いたところ、
「無いと乳首とれるから」
と言われ、まぁ行けば分かるか、と考え深く聞きませんでした。笑
(友人はとても面白く、そのへんの芸人さんより笑いが上手いので、ネタのひとつだと判断しました)
タメゴローの記念すべき初サーフィンの場所は、関西のサーフィンのメッカ三重県は志摩の「国府の浜」でした。
ここは「遠浅(とおあさ)」で、足のつく範囲が広く、天気のよい日は「水の底が見える」きれいなビーチで、関西圏の初心者サーファーには人気のポイントです。
(実は今現在のタメゴローのサーフィンのホームポイントですもあります。)
いざ、駐車場に着いて、準備をしていると(といっても着替えるぐらい)友人が、
「この板、今日貸すからかわいがったってな、テンやから乗れるに」
BICロングボード 9’4” SUPER MAGNUM
(写真が無かったので画像のボードはイメージですが、こんな感じの幅広でボキシーなものでした)
と、めっちゃめちゃ長い”白いボード”を貸してくれました。
その借りたボードは、今になって思い出してみると、【BIC】のモールドボードで「テン」ってことは【10フィート】だったと思います。
そして、
「これ、ボードに塗って」
と、白いトーフのようなものを渡してきました。
なにこれ?
「それSEXWAX。海とSEXせなあかんやろ?念入りにな~」
と言われ、笑いながらボードに塗ったことを覚えています。
スキーやボードは毎年のようにしていましたので、同じように滑走面に塗るのかな?と思っていたら、すでに塗られてボコボコしている身体側(デッキ面)に「滑り止め」として塗ると聞き、なるほどと得心しました。(今思うと、初心者すぎて笑えますが・・・)
ワックスも塗り終わり、準備も終わったところで海まであるいていきます。
駐車場から海までは2~300mぐらいでしたが、ロングボードの巾が大きく小脇に抱えて歩いてのがきびしく、両手でボードを持って”カニ歩き”をしているところを、
「それでもいいけど、腰骨の上に片方載せて、片手で持った方が楽だし安定するぞ~」
と言われ、やってみると、なるほどの安定性。
その道すがら、【ルール】のことを教えてもらいました。
(ルールについては別の記事:ソフトボードでサーフィンをはじめたい! 3〜超重要!サーフィンのルールとマナー〜の簡略した内容だったので、よろしければご参照願います。)
いざ、初サーフィン!
・・・と思っていると、友人は砂浜に座り入念にストレッチを始めたので、タメゴローも倣ってストレッチ。
いつもはそんな”事前準備”的なことには無頓着な友人だったはずなのに、と思っていると、
「足つるとやばいし、海はなめると本気で死ねるでな!」
・・・なるほど。
「この友人に」そう言わしめる海は「やっぱりこわいものだ」と再認識しました。
ストレッチも終わり、リーシュ(流れ止め)を足首につけて、改めていざ海へ向かうと、サーフボードを持って見る海は海水浴で来る海とは違ったみえ方をしました。
天気もよく、白く輝く砂浜と、キラキラしながら透き通った海。
海でザザーンと白波が呼んでいる気がします。
これが”サーフィンにとって”いいのか悪いのか、何もわかりませんが、そこにはなんだか”楽しいもの”が待ち受けている気しかしなくて、早く海に入りたいと、さっき再認識したはずの”海こわさ”は、子供のような”はやる気持ち”が打ち消してくれていました。笑
実はタメゴローは、プールで25m足を着かずに泳げる程度の泳力しかないので、”足のつかない海”は【恐怖の対象】でした。
ちょっと怖いな~、と心配してましたが、この日は天気にも恵まれ、海に入る恐怖心もずいぶんとやわらぎました。
やはり「底が見えること」と「足のつく遠浅」なのが大きかったですね。
7月の強い日差しの下、足に触れた水が気持ちよく、ずんずん沖へ歩いていくと、
「じゃあ、このへんで板に乗ってパドルしてこ」
と、楽に足のつく範囲だったのですが、ボードに乗りました。
乗ってみるとする、”前後”は問題ないのですが、”左右”のバランスが難しく、うまくパドルできません。
「胸はって、もっと反って、へそ重心」
と言われやってみると、さっきよりは安定した気がします。
波を乗り越えるときに持ち上げられたボードが海をたたく音で「パシャン!パシャン!」といっていたのを今でもよく覚えています。
その状態でなんとかパドルして、友人の後を追うのですが、みるみる間に友人はスピードアップしていきます。
えっ?なにそれ、ターボ付き?
ってぐらいスピードが違いました。笑
少し行ったところで友人がボードから下りて待ってくれていました。
(今でもあの時のスピードの違いはよく覚えてます。笑)
タメゴローがやっと追いつくと、
「んじゃ、ここで波に押されてみよか!」
え?ここで?
水位はみぞおちぐらいですかね。まだ足も”余裕”でつき、他に波待ちをしている「サーファー」がいるところまではまだまだ距離がありました。
けげんな顔で友人を見ると、
「いきなり沖にでても何にもできへんて。ここで波がくずれた後の「スープ」で押されてみ」
ふむふむ、なるほど。
友人は見本を見せてくれました。
「いくで!」
白い波が友人のところにくる”ちょっと前”に海底を蹴って、ボードに乗り、2~3回パドリングをすると、波が追いつき友人をボードごと一気に押出します。
その押されたボードの上で立ち上がり、友人はまっすぐ海の上を走っていくではないですか!
おお~!さーふぃーん!
それだな!
「やってみ」
と戻ってきた友人に言われ、タメゴローも海底に立ち、ボードの先端を岸へ向けて、ボードの両端を両手でつかみ波を待ちます。
「今や!いけ!」
と言われ、海底を蹴り、ボードになんとかしがみつくと、パドリングをする余裕もなくスープに押されました。
わっ!
すっごい加速力です。
頭がまっしろになり、ボードに置いていかれないように、必死でしがみついているまま、タメゴローは友人のように立つことなどできず短い”初波押され”を終えました。
「どうや?おもろいやろ?」
と聞いてくる友人に、初波押されを経験したタメゴローは、
もいっかい!
と、すでに”あの加速感”にやられてしまっていました。笑
”あの加速”をした後にボードの上に”立ったら”、一体どうなってしまうんだろう?
そんなワクワク感を胸に、何度も何度もスープに押されました。
大分慣れてきて、押された後に余裕を感じてきたので、「立つ」ことを目標にチャレンジです。
その後、今だ!という天啓が降りてきたので(笑)、思い切って立ってみると、立てました!
うぉ!視線が高い!海に立ってる・・・!
これまで見たことのない、新しい世界が目の前に広がっています。
ちなみにタメゴロー本人的には、ズバッ!と、立った気分だったのですが、今思い返してみると、ん~、よっこいしょ~!というスピードだったと思います。笑
しかし!立ったのです!
スープの力がなくなり、グラグラと安定しなくなったボードから落ちました。(降りましたではない。笑)
「どや?すごいやろ?」
と、ニヤリと聞いてくる友人。
これは気持ちいい!
もっと!
となるタメゴローに、
「じゃ、ちょっと同じ練習しとって、俺ちょっと沖で乗ってくるから」
と言い、沖へあの”ターボ”パドリングで、”あっというま”に出て行きました。
やっぱり、早ェぇ!
それからタメゴローは、まるで”子供のように”何度も何度も
「スープに押され、立っては落ちて、落ちたらまたスープのくる位置までもどる」
を繰り返しました。
10本ぐらい乗ったころに、友人が戻ってきて、
「慣れたならちょっとだけ沖へ行こか!」
お?タメゴローのついに「沖」デビュー?
なんて思いながら、必死に”ターボ付”の友人を追いかけました。
ぎりぎり足が着く場所だったのですが、立って波待ちができません。
それは、海に浮かぶボードの上に座る、いわゆる「波待ちの」状態にならなければならないということでした。
友人を真似て、パドリングの姿勢からボードに座ってみると、ボードが左右にグラグラ、グラグラ。
え?えっ?
と困惑していると、ドボン。
はい、海に落ちました。笑
友人があんなに楽勝で座っているのに、タメゴローはまったく安定しません。
「これは慣れが大きいからな~、自分で”ええとこ”探すしかないな」
ちくしょう!余裕な顔しやがって!
と、紳士なタメゴローは言葉には出さずに、ボードによじ登りました。
それから何度か海へ落ちながらも、なんとか波待ちしていると、
「タメゴロー!あれ行ける波や、パドルしな!」
と言われ、横を向いていたボードを一生懸命岸に向けて、パドルします。
実は、この時既にタメゴローの腕は、何度もスープライドを楽しんだため、ほぼ「棒」だったのですが、言われるままにパドリング(らしきもの)をしましたが、残念ながら波に乗れませんでした。
もう腕が”ひのきの棒”だよ・・・
「けど一回ぐらいスープじゃなくて、波乗ってみ!もっとおもろいから」
「ほれ、パドル!パドル!」
という、容赦なくスパルタな友人の応援?に応えるべく、必死に動かない”ひのきの棒”で水をかきます。
しかしその後、5~6回の乗れずをした後、さすがにこの両肩についた”ひのきの棒”が言うことを聞かなくなってきたことを友人に告げると、岸に上がることとなりました。
今思うと、へたれな”ひのきの棒”な腕にがっかりですが、このときはもうムリでした・・・。
岸に上がってみると、数時間たっており、海に入っていた時に気づかない疲労感が全身にのしかかってきます。
うぉ、こんなに疲れていたのか・・・、全然気づかなかった・・・。
しかも、実は海の中でタメゴローの足はつりはじめていたのです。
サーフィンは”ハードなスポーツ”だと認識することとなり、そんな疲労度合いから、タメゴローの”初サーフィン”は終了となりました。
駐車場に戻って、ボードやリーシュを水道で洗い、水気をふきあげてニットケースに収納します。
かわいがるどころか、新しい世界を見せてくれたボードにありがとうと思いながら車へ積みました。
その後、水着とタンクトップを洗うため着替えたのですが、やたら胸、特に乳首がヒリヒリします。
タンクトップを脱いでみると、タメゴローの乳首がかわいそうに、真っ赤になっているではないですか!(描写的にごめんなさい)
タメゴローの着ていたタンクトップはアームホール(腕の通る輪の部分)が広く、タンクトップを着ているにも関わらず、ボードと胸がこすれてしまうことがありました。
( ↑ こんな感じのワキん下が広いルーズなタイプは、乳首を守ってくれません。笑)
そう、タンクトップは「乳首とボードのスレ防止」だったのです。
それなのに、”ルーズ”なタンクトップを着て来てしまったタメゴローは、友人が言っていた「乳首が取れそうな洗礼」をうけることになってしまったのです。
(最近は ↑ 「ラッシュガード」が安価になったので、夏の乳首対策(笑)にオススメです。ぴったり目を選びましょう)
着替え終わっても、この傷みは、楽しい記憶とともに続きました。。。
友人の、別れ際に言ってくれた、
「おもろかったやろ?またサーフィンいこな!」
に対し、
うん、おもしろかったから、またぜひ行こう・・・
しっかりと”乳首対策”をして・・・
と返し、タメゴローの初サーフィンは終了しました・・・。
(この後も、何度かおさそいを受けたり、逆にお願いしたりしてサーフィンに行こうとしましたが、どうしても都合が合わず、タメゴローの2回目のサーフィンまでの間は、なんと7年ほど開くこととなります。)
このときのことを、今になって思い返してみると、スープライドではありますが、すぐに”立てた”ことが、サーフィンの面白さにはまるきっかけになったと感じます。
やはり立てないとつまらないですからね。
その”はじめての日ですぐ立てた”要素としては、
- 友人から借りたロングボードが10フィートと長く、浮力が十分だった
- 友人が一通り教えてくれた
この二つが、タメゴローにとって大きかったと思います。
つまり、そんな友人GJ!
これからやってみたいんだけど・・・
という人は、
- タメゴローのように、経験者の友人がいる方は、迷わず相談しましょう。
- そんな友人いねーよ!って方は、迷わず行くポイントのショップがやっている「スクール」に入りましょう。
1.はタメゴローのような体験ができることでしょう。
2.は、しっかりと基礎から教えてくれますし、あちらも商売なので、波に押されて立つことを体験させようと、がんばってくれたりします。
またスクールは、同じような「はじめて」の人たちが集まってくるので、友人づくりにもよいです。
タメゴローと同年代(アラフォーな中年世代)の人もすごく増えていて、昔のように、若い子しかいない、ということはないと思います。
逆に若い子ばかりでも、スタートラインは同じですし、目がシアワセです。笑
趣味ですから、年齢も性別も関係ありませんし、新しい友人を積極的に作ってみることは世界が広がりますので、何歳になってもいいことだと思います。
また、そのポイントで体験した人は、割りと同じ場所でサーフィンをすることが多いですから、海で再会!も楽しみなイベントになるでしょう。
「一度やってみたい」と思うのであれば、我慢せずにやってみましょう!
そして私のように、”新たな楽しみ”を知ってもらえたらうれしいな~、と思うタメゴローでした~。