【PING ISI アイアン】はEYE2とZINGの特徴を併せ持ったクラシックピンの最終形です

タメゴローです!

・・・ついに手を出してしまいました。

ネットで探し続けたアイアン、そう【PING ISIアイアン】に!

入手し早速レンジで打ってみたら驚いてしまったので、早速報告せねば!と筆を走らせている次第です。笑

今回もウキウキかいてますよ~。

1.ISIアイアンって

アメリカのゴルフメーカー【PING】(ピン)が1996年に発売したアイアンです。

タイミング的には、EYE2で超大ヒット、ZINGで大コケ、ZING2も思ったより振るわなかった、その為最新作として起死回生の一打として売り出されたクラブだったようです。

名前はISI(Intensified Strategic Integrating)の略で、“「激しく強く、戦略的に、統合する」という意味を持つ”だそうです。(引用:ゴルフプラザオカムラ様HPより)

特徴としては、ヘッド重量を中央以外の4方向に分配し大きな慣性モーメントを得て、振動を吸収するスタビリティバー。

(出典:ゴルフプラザオカムラ様HP)

ミスショットでも心地よい打感で、その後のプレーに悪影響をひきずらないことを目指したクラブでした。

ユーザーライクなコンセプトは、現代のピンクラブと通ずるものがありますね~。

ラインナップとしては

  • ISI-K ステンレス(ラージヘッド)
  • ISI-S ステンレス(スモールヘッド)
  • ISI-N ベリリウムニッケル(スモールヘッド)
  • ISI-BC ベリリウムカッパー(スモールヘッド)

と4種類あり、ヘッド素材が3種類、ヘッドサイズがステンレスで2種類という使用者がチョイスするというスタイル。

特にニッケルモデルの打感ピンアイアン史上最高の呼び声が高く、20年以上経過した今でも人気があり、中古市場にもなかなか出回りません。(もし見かけたら即買いですね)

販売営業的にはZINGでコケて、ラージヘッドや異形は寛容性や直進性はよくても販売的にはやっぱだめでしょう、となったところでZING2でスモールヘッド化してちょっと持ち直し、やっぱりEYE2路線がいいんじゃね?となっていたピン社内で産み落とされたアイアンらしさが出ています。

そのため、カーステンさんは頑なにラージヘッドの寛容性を譲らず、ステンレスのラージヘッド「ISI-K(カーステンサイズ)」を出しつつ、ベリリウムとニッケルはスモールヘッド、その後にさらにステンレスでもスモールヘッドを出す、となんだか大変だったんだろうなという跡が見られます。(販売営業的には多分最初からステンレスのスモールヘッドを出したかったのでしょう)

 

2.タメゴローの手に入れたISIは

そんなピンのジレンマが同居するISI、今回タメゴローが手に入れたのはそんな後出しで言ってしまえばISIの最終形とも言える、ステンレス製スモールヘッド【ISI-S】です。

PW~5Iまでの現代的な6本セットです。

本当はシステムウェッジのW2、S3とロングアイアンの3I,4Iも欲しかったのですが、そもそもタメゴローSWはEYE2を使いますし、W2は50度なのでこれまたEYE2のPWを使えばよい、ロングアイアンは実線投入できるなら買い足そうと思い至りました。

それよりもこのクラブに強くひかれたのは、その程度の良さもありますが、シャフトにPING純正オプションのダイナミックゴールドS300(DGS300)

が使われていることと、カラーコードが黒だったことですね。

カラーコード黒だけでも少ないのに、軽めのシャフトが多かったこの時代のピンで、どっしりとした重みと中調子のタメゴロー好みのシャフト「DG」が入っているのは本当に見かけないので、本数のことを置いておいて飛びついてしまいました。(ここまでくるともうダメだと、自分でもわかっています。。笑)

もちろん今回もタメゴローは、安心の【ゴルフパートナー】さんで購入しました。



ヤフオクやメルカリと違って、適正価格かつ状態がごまかされず安心して買うことができますのでタメゴローは信用しています。

しかもコストも1万円以下だったため大変良い買い物ができました。(後で触れますが本当に状態が良かった)

深夜に注文し、2日で到着!

さっそくバリバリと開封してみると、顔を出すISIアイアン様。

おおお!めっちゃかっこいい!

以前見た記憶以上です。

そのZINGに似た直線の少ない有機的なバックフェース形状と、振動を吸収するというスタビリティバーのデザイン、そしてロゴなどの文字まで。

「ZINGの意味あるデザイン」と「EYE2のコンパクトさ」を合わせ、ステンレス単素材ならではのマッスルバックのような統一感で、モダンにまとめあげたような印象をうけます。

状態としてもクラブ本体もきれいに磨いてもらってあり、シャフトのシール剥がれやグリップの劣化はしかたないものとしても、とてもきれいです。

トップブレードは少し厚みがありますが、ZINGのように「ガンダム」でもなくEYE2に近いイメージです。

スコアラインの下2段にはホワイトが入っています。

フェースにはある程度の使用感はありますが、正直20年以上前のアイアンには見えないほどの状態でした。

並べてみました。笑

ソールの座りもZINGのように悪くなく、安定良く自立します。

クラシックピンらしく、短めでソケット無しのホーゼルとラフでヌケのよさそうなシャープなエッジ。

側面からみると、重量配分されたウェイトがしっかりキャビティ形状を作っています。

・・・のように見えますが、実は中央部後方は少しソール幅が変化しています。

ZINGほど極端ではなく、PWでEYE2アイアン、I25アイアンと同等か少し狭いぐらいで、EYE2と同様番手が上がるほどに狭目に変化してゆきます。

参考にI25アイアンと並べてみると、

左がISI、右がI25、トップブレードの”ツノ”がクラシックピンらしさを感じさせます。

左がISI、右がI25。

上がISI、下がI25、ソール幅はほぼかわりませんが、ヘッド重量分散による自由曲線のようなカーブが独自のバンスを造っており美しいですね。

感覚的にはZINGに比べて重心も低く、ソール幅もEYE2より少し狭めではありますが、I25とほぼ変わらないため、安心感を持てるものでした。

 

 

3.練習場レンジで試打してみたら

さてさてクラブはやはり打ってみないとなりませんね!

届いたその日の夕方に早速近くの練習場に向かいます。

練習場のレンジに立ち、はやる気持ちを抑えつつ早速素振りしてみます。

さすが【DGS300】!

クラブ全体的に”どっしり”とした重さがあり、手元の浮き感を抑えてくれます。

スイングウェィト(バランス)的にもクラシックピンによくあるC8~C9のように軽くは感じず、ヘッドを感じながらスイングできます。(後でバランスを計ってみたら「D0」でした)

ボールをセットしスタンスしてみると

左がISI、右がI25、ほぼヘッドサイズは変わらず、ISIの方が少し小顔に、トップブレードはISIの方が少し厚く見えます。

クラシックピンに慣れた方ならまず問題ないでしょうし、特徴的な”ツノ”以外は中上級者が好む小顔ではあると思います。

 

さっそく試打してみます。

カシッ!

おお!

カシン!

とても良い!

軟鉄(フォージド)系とは違いますが、とても軽い打感です。

やはりZINGより重心が低いのでしょう、S300のシャフトも相まってか打球は高く上がります。

高く上がってポトリと落ちる系の飛球線です。

ZINGほどダウンブローを意識しなくても気持ちよく打てますので、ZINGよりは上下に優しく、EYE2に似たボールの上がり方、といったところでしょうか。

しかし、ダフったり芯を大きく外すと距離は落ちましたので、そのあたりはI25の方が寛容性は高いです。

左右の打ち分けはできますが、コントローラブルというほどはできず、ZINGのように「ストレートボールが得意」気味な雰囲気です。(シャフトの硬さによる直進性もあると思います)

クラブヘッドの重量を分散させてスイートスポットを広げているだけあるなぁ、と感じます。

しかし特筆すべきはその「打感」!

EYE2やZINGのステンレスはもとより、ベリリウムともまた違った打感で、クラシックピンの中では一番軟鉄系に近いように感じます。

なにより”トップ気味”にブレードが入っても、

カシン!

と、ナイスショットの時と大きくは変わらず良い打感で、クラシックピン特有の「ミスヒットおしおき」が手にこないではないですか!

ちょっと気になったのでタメゴローがコンペ参加用で使っているI25アイアンで打ち比べしてみましたが、やはりこれI25に非常に近い打感ではないですか。

さらに芯で打てた時の感触の良さ!

なんてこった!

「”ステンレス単素材だけ”で、ここまでできてた」のですね。

ISIの販売でのうたい文句に「ミスショットでも心地良いフィーリングを楽しめるため、悪影響を引きずりません。」というものがありましたが、これはその通り高い次元で成されていることだと思います。

I3以降のPINGのアイアンは、「CTP(カスタムチューニングポート)」と呼ばれる重り+打感調整材や、振動抑制材の「スタビライジングバー」「アルミバッチ」などをステンレスのヘッドにプラスすることで、打感の良さや重心深度を調整してきたのです。

しかし、ISIを打ってから思ったのです。

 

「そんなもん無なくても、打感いいやん!」

 

打感などが良くなるCTP(バックフェースソール部の重り)やアルミバッチ(衝撃吸収材)などは接着剤などで取り付けられているため、長く使っていると外れてしまうことがあるものです。

タメゴローもG30を使っていた時期にCTPが外れてしまい修理を依頼した記憶があります。(PINGさんは神対応してくれましたが)

単素材だけでつくられたものであれば、そういったクラブトラブルもなくなります。

もちろん製品としての”重量調整が大変”だったから、後付けで調整が簡単なCTPが生まれ、継続したのでしょうから商品的にはメリットが少なくないのでしょうね。

しかし芯を外して打っても、ISIのようなレベルの打感(ピン特有のお仕置きもない、打感もI25とそう変わらない)なのであれば、このままステンレス単素材で正常進化してほしかったなぁ、と切に思ってしまう結果の試打となりました。笑

しかし「ステンレス」でこの打感であれば、ピン史上最高の打感と呼ばれる「ニッケル」はどうなってしまうのか、タメゴローは非常に気になってます。(またまたキケンな兆候です笑)

 

5.まとめ

【ISI-S アイアン】いかがだったでしょうか。

コロナ的なこともあり、まだISIでのラウンドには行けておりませんが、EYE2やZING、I25を使っているタメゴローにとっては、驚くほどやさしく打感の良いクラブだと感じました。

”ZINGのようなストレートボール”を、”EYE2のようなやさしさ”で打ててしまい、さらに”ミスヒットの打感まで悪くない”、まさに”クラシックピンの良いとこ取り”となっているアイアンなので、「クラシックピンの正常進化の最終系」と言ってよいのではないでしょうか。

まさにこの後に枝分かれしてゆくPINGの「Iシリーズ」「Gシリーズ」の分岐点となっているクラブだと感じます。

まだ練習場だけですが、正直I25とそれほど差を感じませんでしたので、現在でも十分使えてしまえるクラブでしょう。

しかし「ピンのクラブは芝の上で打たないと真価がわからない」と知っておりますので、ぜひそんなISI-Sアイアンで早くラウンドして、またその感想も書いてみたいと思います。

クラシックピンに限らず、みなさんもこだわりのクラブでより一層ゴルフライフを楽しんでもらいたいなぁ、と思うタメゴローでした~。

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※追伸~

「ISI」は「EYE2」や「ZING」に比べるとステンレス製でも中古クラブ販売店での流通量が少なく、ベリリウムやニッケルになると本当にレアになってきますし、あっても現代の新品クラブが買えるような金額でオークションに出品されていたりします。

基本的に「ヤフオク」や「メルカリ」などのオークションサイトのものは金額的に異常な高値になっていたり、製品や管理的に信用が置けないことが多いので、ご注意頂きたいと思います。

個人的には大手の中古クラブ販売店【クラシックのピンアイアン】のようなクラブは、【ゴルフパートナー】さんが適正価格かつ状態がごまかされずに安心して買うことができますのでタメゴローは信用しています。


常識的なトラブルなどは連絡すれば対応してもらえますし、オススメです。


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