今回は、クラシックな【PING ZING アイアン】は驚きの直進性を持つ、すばらしいクラブですのつづきのお話です。
まじまじと届いたばかりのZINGアイアンを眺めていたら、やはり打ちたくなってしまったので早速練習場に向かうことにしました。笑
■練習場で打ち比べ・・・・
じっくり打ち比べるために、2時間の打ち放題をチョイス。
ちなみにいつもは50~100球程度しか打たず、2時間も練習場にいないため、ちょっと新鮮な気持ちだったりします。笑
今回は、買ったばかりの【ZING】を夏用【EYE2(ステンレス)】と今までのコンペ用サブアイアンである【I25】と打ち比べてみることにしました。
ますはエースのEYE2から打ち、I25、そしてZINGという風に、いつもの感覚を知った上でZINGに臨みます。
■振り心地やバランス、重さ・・・
ウォーミングアップも兼ねて、EYE2のSWでいつもの30ヤードなどをこなしI25、そしてZINGに進み振ってみます。
SWから振ってみたのですが、第一印象はEYE2よりも【ヘッドが効いているな】という感覚。
I25と比べると同じぐらいか少~しだけZINGの方がヘッドが効いているかな、といったところです。
EYE2は昔のクラブらしく、バランスは軽めでC8~D0程度で、クラブ自体も軽いため、この違いは顕著に感じられました。
もちろんグリップの重量や太さもありますから一概に言えませんが、シャフトを含めたクラブ全体がEYE2よりは少し重く、それよりもヘッドの重みが強く感じられる振り心地でした。
左からEYE2・I25・ZINGです。
これはSWやPWだけでなく、4Iまで共通だったのでEYE2やI25に比べてZINGは重量がヘッド端部に分配されたラージヘッドであるだからかもしれません。
しかし決して振りきれない不快な重さでなく、ヘッドの重さを感じながら振るにはちょうどよい程度です。
またシャフトにしなりは感じにくく、ヘッドのねじれもあまり無い感触だったので固くトルクの低めなシャフト特性なのだと思います。
余談ですが、硬化してしまった発売当時から装着されているグリップは予想以上に手ごわいです。。。これはすぐに変えよう。笑
■その打感は・・・
さて、実際にボールを打ってみると、
「おっ!?」
「おおっ!!」
とEYE2とよく似た構造だから、似た重めの感触だろうと思っていたのを、良い方向に裏切られる結果となりました。
そう、【打感がとてもよい】のです。
もちろん軟鉄的ではなく、あくまでステンレス的ではありますが、思った以上に軽く心地よい打感に驚きました。
I25より軽めに感じるぐらい「カシュッ」と感じます。
しかし芯をはずした時の打感はEYE2と同じく、「ンゴッ!」と石系の打感というクラシックPINGらしい”おしおき”がなされることとなりましたが。笑
しかしその芯(スィートスポット)が広い為か、よっぽど上下のミスをしない限りその”おしおき”はやってきませんでした。
これが独特なヘッド形状の恩恵のひとつなのでしょう。
エラストマーを配したI25とはまた違いますが、それに近いタメゴローの好きな軽めの心地よい打感だったのは、非常にうれしい方向に裏切られることとなりました。(重めの打感が好みの方はEYE2の方が合うと思います。)
■結果としての球筋・・・
これがZINGでの一番のおどろきでした。
【真っ直ぐストレートに飛ぶ】
そう、とても直進性が高いのです。
今までの感触ではEYE2はステンレス一体構造の古いクラブだけあって、よく言えばコントロールしやすく、悪く言えば左右のミスはある程度反映される感じでしたが、ZINGでは
「あ、これは少し左に曲がるな」
といった感じでも、真っ直ぐに飛ぶストレートボールが出てしまいます。
そう、多少であればヘッドの入射角のズレや、オフセンターヒットでもボールは真っ直ぐ飛んで”しまう”のです。
感覚的にはI25よりも直進性が高く、G25やG30に似たミスへの寛容性を感じます。(タメゴローもアイアン選びの迷走期に半年ほどG30も使いましたのでそのやさしさは身を持って知っています)
何度打ってもいつものドロー回転が打ち消されたように真っ直ぐ飛ぶではありませんか。
当時の販促カタログをネットで見ましたが、たしか「サイドスピンを抑えたストレートボール」的なうたい文句があった気がします。
これはロングアイアンまで同じで、なるほどプロがユーティリティ代わりにとバッグに差すわけだ、とその理由の一端を感じることができます。
さすがにフックレベルになると関係ないですが、EYE2やI25に比べ左右のミスをカバーしてくれている感が強いものでした。
タメゴローはEYE2の感覚が強く継承されているのだろうと勘違いしていましたが、どちらかというと後のG25やG30を生む「Gシリーズの元祖」っぽい感覚を受けました。
これも天才カーステンさんの目指したものの一端なのでしょう。
最新のクラブのように複合素材で機能をオンするのでなく、ステンレス単体でヘッドをつくられた時代と考えると、このやさしさはとてもすごいことだと思います。
■球の上がり方は・・・
これはある程度思っていた通りでした。
【少しだけダウンブロー気味がベスト】
現在主流になってきた払い打ちや、フラットなスイングだと少しボール力強さがなく、距離のバラつきを感じます。
EYE2も少し打ち込んで、厚めの当たりにした方がいい球がでますが、それをもう少し強くした感じです。
重心位置がEYE2に比べて高いと言われる所以だと思います。
I25はもう少しフラット目のスイングでも球が上がりますが、ZINGはI25よりは「ダウンブローに打ちなさいよ」と言っているようで、すこ~しだけでもいいのでハンドファーストを意識して打ち込む系の方が”出球は低いが、せり上がって高くなる”といういい弾道が出やすく、揃った距離が得やすいと感じました。
普段から「ボールをつぶして打つ」という方には気にならない感覚でしょう。
■距離は・・・
ZINGはロフト設定的にも決して飛ぶアイアンではありませんが、ロフト角より飛ばないように感じました。
ちなみにピンのことなら何でも分かる「ゴルフプラザオカムラ」さん(すごく参考にさせて頂いております)のHPから転記させて頂いたスペック表を張らせていただきますと、
G30
6Iで、
EYE2 : 32.0°
ZING : 30.5°
I25 : 30.0°
G30 : 27.0
とZINGとI25は近いのに、
7Iでそれぞれ
EYE2 : 36.0°
ZING : 34.5°
I25 : 33.0°
G30 : 30.5
となり、ここからPWまで大体1.5°~2°ピッチでZINGの方が寝ていくロフト設定となっています。
余談ですが、EYE2の6IはG30の7Iより寝ていますし、ZINGの6IとG30の7Iが同じロフトだったりしますね。笑
EYE2はロフト設定より飛ぶ感覚でしたが、ZINGは多分固めのシャフト特性もあるのではないかと思います。
練習場のボールなので断言できませんが、全体的にはロフトの似ているI25の-5~8ヤードといったところでしょうか。
6Iは同じぐらいですが、それ以下のショートアイアンは-5ヤード、特にPWとSWはロフト角のイメージで打つともう少しショートすることが多いです。
しかしボールは高く上がり、落ちてもあまりランが出ない雰囲気なのでラウンドでは「ボールを狙って置いてゆく攻め方」が出来そうに感じました。
■ZINGアイアン練習場での試打をまとめてみると・・・
あくまで、へたっぴなタメゴローが練習場で打った感触だけですのであまり参考にならないかもしれませんが、
・EYE2よりヘッドが効いて、重さを感じながら振りやすい
・シャフトは固く重め
・ステンレス単素材なのにやたらと打感がよい
・少しだけダウンブロー気味が好ましい
・距離はロフト表示より少し飛ばない感覚
・練習場のマットではソールのえぐれがまったく気にならない
・硬化したグリップは変えなきゃだめ!笑
そして何より
・ちょっとミスしても、関係なく真っ直ぐ飛ぶ(ストレートボール)
といったものとなりました。
つまりラウンドに使っても全然問題ないレベルどころか、最近のアスリートアイアンよりも楽だろうと思えてしまったということですね。笑
しかしこれ、PINGのクラシックアイアンを打つたびに毎度ですが、「本当に20数年前のクラブなのかな」と思わされる結果になります。
昔からカーステンさんが一貫してクラブに「やさしさ」を求めた結果「ミスへの寛容性」を強く感じることができるクラブは本当にすごいことだと思いますし、タメゴローはそんな機能性とクラシックなデザインと混在したクラブを、たまらなくかっこよく感じてしまします。
これはぜひラウンドで実際に使ってみなければ!となってしまうのはしかたないことですよね。笑
次回はそんなわけで、元々翌日に予定していたラウンドに、カチカチのグリップのままぶっつけでZINGを持っていくという暴挙に出た【ZINGで初ラウンド】について書いてみたいと思います。
⇒【PING ZING アイアン】で実際にゴルフ場でラウンドしてみた
に続きます。
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ちなみに、【クラシックのピンアイアン】【ゴルフパートナー】
適正価格かつ状態がごまかされずに安心して買うことができますのでタメゴローは信用しています。おススメですよ。