100切りゴルフにチャレンジされている方も、そうでない方も、
クラブってどれぐらいの”長さ”で握ってますか?
タメゴローは基本的にグリップエンドから「指2本分短く」握っています。
「え~、クラブを短く持つなんて、クラブの長さが合っていない人とか、極端な初心者みたいで、ちょっと・・・」
と思っている方!
知ってますか?
プロゴルファーでもクラブを短く持ってプレーしている人って、実は多いんですよ!
■あのタイガーこそが短く持つ派の第一人者・・・
クラブを短く持つことで一番有名なのは、かの【タイガーウッズ】先生ですね。
どんな大会でもドラマのある勝ち方をし、連戦連勝!ゴルフ界を熱狂の渦に巻き込み、日本中のゴルフスクールが一時期「お手本のスイング」として生徒に真似させようとしていたほどのタイガーウッズ。
そのタイガーこそ、【クラブをプロの中で一番短く持っていた】人なのです。
彼はデビュー当時から少なくとも1インチ(2.54センチ)はグリップエンドを余らせてクラブを持っています。
(上の写真でも、もちろんそう握っています)
これはドライバー、アイアン、ウェッジ、パターまで共通しています。
タイガー自身も
「みんなクラブを長く持ちすぎている」
と、世の中のグリップギリギリまで持つゴルファーすべてに対してアンチテーゼ的なコメントを残したほどです。
クラブの長さを最大限に使って飛距離を出したい・・・。
長く持たないと飛距離がでないのでは・・・。
短く持つとシャフトのしなりがなくなるのでは・・・。
そんなヤキモキされている方も多いと思いますが、
それ、まったく逆ですよ・・・!
■クラブを短く持つことで得られるモノ・・・
短くグリップすることで、変わる感覚は、
1.シャフトが少し固く感じるようになる
⇒シャフトが短くなることで、しなり方が少し減ります。
これによってしなりに左右される”方向性のブレ幅”が小さくなる。
(タイガーも何かのインタビューで答えていました)
2.ヘッドの重みが少し軽く感じる
⇒クラブバランスが軽くなる1~2ポイント程度ですが、これは良し悪しありですね。
しかしこれは鉛などで調整が可能なことですので、あまり気にしなくてもよい要素だと感じます。
3.手の動きがヘッドへ伝達しやすくなる
⇒グリップとヘッドの距離が短くなることでシャフトのねじれ自体が減る方向なので伝達されやすくなりますね。
ウェッジも短く持つのはこれもあります。
結果として操作性が上がり、クラブフェースを考えたコントロールショットも反映されやすくなります。
4.クラブの軌道が安定する
⇒長く握ると触れる場所が無かった手の腹。
ここが短くにぎることでクラブに触れるようになり、クラブ制御に貢献してくれるため、クラブの不安定さが抑えられ安定します。
そして
5.少し飛距離が落ちる(5ヤードぐらい)
⇒スイングプレーンが物理的にちいさくなるのであたりまえですが、理論上は飛距離が落ちるはずです。
これは気になる方が多いでしょう。
と、こういった感覚と特性が得られます。(良いものも悪いものもあります)
これらの中でも多くのゴルファーが一番気になる特性としては、
【5.少し飛距離が落ちる(5ヤードぐらい)】
これが一番気になってしまうのではないでしょうか?
■ゴルフで大事な”距離”は・・・
しかし、ここでよく考えてください。
失礼ながら、あなたは毎回”ナイスショット”できていますか?
プロでも1ラウンドすべてがナイスショットはありませんし、特に【100切り目標】でがんばっている方であれば、10回打ってそのうちダフリトップを含んだ何発がナイスショットといえるでしょうか?
この距離が落ちるといったのは、【スイートスポットにちゃんと当たった時だけの比較】であり、本当にあなたが10回打ったものの平均、いわゆる【あなたの平均飛距離】ではありませんよね。
今回のミソは、ダフリトップを含んだこの【あなたの平均飛距離】です。
- ナイスショットは10回に1度、その他はダフリにトップ、結局平均飛距離は・・・短いまま。
そんなミスショットも含んだ【あなたの平均飛距離】で考えれば答えは簡単。
ドライバーより5W。
ミドルアイアンより、ショートアイアン。
ショートアイアンよりウェッジ。
すべて後者の方がシャフトが短く打ちやすく感じますし、ミスショットでない、「いい感じに打てた」という発生率も高いですよね?
- ナイスショットでも5ヤード落ちるが、何度もいい感じに打てると・・・コンスタントに平均飛距離は稼ぐことができる。
タメゴローは5番アイアンもある程度練習している(つもり笑)ので、ラウンドでもよく使いますが、やはり短い7番アイアンの方がちゃんと当たりますし、安心感も大きく違います。
しかしこの「5番アイアンを、7番アイアンの長さで握れば」どうでしょう?
クラブは1番手おおむね0.5インチずつ長くなってゆきますので、5番を7番と同等で握るには1インチ(2.54センチ)短く握れば大丈夫です。
簡単に指であわせるなら1本半ぐらいですね。
面倒なのでいつも2本を基準に握っています。笑
もちろん細かいことを言えばライ角などに微妙なズレは生じるでしょうが、それよりも格段にミート率が上がりますし、”7番と同じ長さ”と考えるだけで気持ち的にもガラッと変わるものなので不思議です。
短く持って打つことで、長く持つよりも
- スイングの再現性が上がり
- ミート率も向上し
- 結果としてナイスショットが出る確率が高まる
⇒逆に平均飛距離が伸びる、というわけです。
技術的にはもちろん、精神的にも【やさしいゴルフ】につながることとなります。
(短くグリップすることで得られる、”カウンターバランス”や”第6の指”など細かな効果を上げ始めるとキリがないのでここでは割愛させてもらいます。気になる方は、ぜひ調べてみてほしいと思います。)
■シャフトの長さより、ロフトに仕事をしてもらうことに割り切ったプロゴルファー【デシャンボー】・・・
BRYSON DECHAMBEAU
読み方、難しいですよね。笑
「ブライソン・デシャンボー」と読めばわかっていただける方も多いのではないでしょうか。
NCAA(全米大学体育協会)という男子のゴルフ競技に勝った、ただの有望選手だったのが、全米アマも優勝してしまったことで一躍有名となった選手。
(↑全米アマ時代の写真ですが、何か違和感ありますよね・・・?)
なぜなら、同一年にNCAAと全米アマを制したのは、かのジャック・ニクラウスとタイガー・ウッズ等、4人しかいなかった快挙だったので有名になって当然です。
そう、その史上5人目のゴルファーで、すでにコブラやプーマのどとの契約を済まし、これから活躍が約束されたといっても過言ではない選手、それがデシャンボーですね。
その彼のクラブセッティングが”超特殊”なのですが、ここに多くのヒントが見て取れます。
■なんと!アイアンがすべて同じ長さ・・・!
もう一度言いますが【アイアンすべてが同じ長さ】なのです。
1本だけちょっと長いアイアンに見えるのはUTです。
(パターの超極太グリップも気になりますが・・・笑)
ウェッジからロングアイアンまでの10本すべてが、37.5インチの6番アイアンと同じ長さというセッティングなのです。
ですので、アイアンの番手表示は無く、すべてロフトのみが刻印されたアイアンとなっているそうです。
ヘッドのロフト角と少しの重さの調整だけで多くの距離を打ち分けていることを実証しているセッティングといえますね。
(このクラブがでたらタメゴローは買うと思います。・・・ただし、9~7番アイアンぐらいの長さでお願いするでしょうが。笑)
【⇒2019年追記】
やっぱり出ましたね。
ワンレグスアイアンセット!
しかもタメゴローが考えていた9~7番ぐらいのど真ん中をついて、すべて「8番アイアンの長さ」というアイアンセットです!
(出典:日本ゴルフスクール)
日本ゴルフスクールから販売されました。
やはり”デシャンボー”の理論を参考に開発されたようで、同じ長さのクラブを使うことで同じ姿勢でアドレスができることなどから「ミスヒットが格段に少なくなる」ということに着目したものでした。
しかも多くのシニアのスクール生の方から意見をきき、多かった意見である
「8番が一番やさしい」
「8番なら自信をもって打てる」
ということを基に決められた設計思想。
(コブラからもワンレングスアイアンを出していましたが、あちらは7番アイアンをーベースにしたものでした。これはまた別に書いてみたいと思っています)
さらに同時に販売されている、お助けクラブとして人気のユーティリティーもワンレングスでU4、5が同じ長さのものもラインナップされています。
(出典:日本ゴルフスクール)
こういったユーザーが楽になるであろうという目線で考えられた道具って、本当にありがたいですよね。
スペックは
番手 | #6 | #7 | #8 | #9 | #PW | U4 | U5 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
レングス(インチ) | 36.5 | 38.25 | |||||
ロフト角(度) | 23 | 25 | 31 | 37 | 43 | 25 | 27 |
ライ角(度) | 62 | 59.5 | |||||
総重量(g)±5 | 370 | 350 | |||||
バランス±1 | C8 |
(出典:日本ゴルフスクール)
と、PW~8Iまでは流行りのストロングロフトと大差ありませんが、7Iと6Iはやはり少し寝ていてシャフト長さをカバーしているように見受けられます。
しかし単純には比較できないものなのでしょう。
(出典:日本ゴルフスクール)
ソールも広すぎないけどライを選ばない幅のあるラウンドソール。
(出典:日本ゴルフスクール)
アンダーカットキャビティで高い弾道を、また多くの重量をトウとヒールに配分することで直進性の高いショットが楽に打てるという設計。
以下はブランドからの抜粋ですが、
”商品説明:
全ての番手の長さ・重量・ライ角を統一し、同じ感覚で打てるワンレングス・アイアン。
シニアに最適な8番の長さで揃え、ミスショットの軽減と飛距離の確保を両立したシニア特化仕様の逸品!
さらに長さだけでなく、重さやライ角までも統一。
打ちやすさの統一をとことん徹底している。
もちろん飛距離や弾道にも抜かりはない。6・7番ではステンレスボディにチタンフェースを複合させ、低・深重心と超高反発を実現。
特にシニアゴルファーに向けて飛びとやさしさを追求した。 ”
”江口プロのオススメ! 江口 智 NGS専属プロ
全番手を同じ感覚で打てるのでスイングを変える必要がなくなり、ミスが圧倒的に少なくなります。
プロである私自身も実感したその効果を、ぜひお確かめください!”
と、結構強気の売り文句となっていることからも、期待ができそうですね~。
しかも新品でPW~6Iの5本セットで54000円程度(しかもカーボンシャフト!)だったと思いますので、海外メーカーものと比べると60~70%程度ということになります。
基本的にはシニアの方をターゲットにしているようですが、8番アイアンをベースとしていることから、タメゴローは「初心者が、いきなりスコアを狙いにゆく」にもとても役立つクラブなのではないかと感じます。
これは近いうちに手に入れてみたいと、タメゴローはうずいています。(奥さんの顔を、伏し目がちに探りながら笑)
■結局、”飛距離”って・・・・
ここまで来ればうすうすわかっていただけるのではないかと思いますが、何が言いたかったのかというと、
「距離はシャフトの長さだけで決まらない」
ということですね。
言い換えれば、
「クラブの”ロフト”はちゃんと距離の打ち分けをしてくれる」
ということです。
考えればすでに知っていることなのですが、ウェッジの58°、52°などはシャフトは同じ長さですよね?
でもフルスイングすると”ロフトの違いだけ”で、58°は90ヤード、52°は110ヤードというように距離は違ってきます。
極端な話をすれば、すべてウェッジのシャフト長さでロフトだけ変わっていれば、飛ぶ距離はロフトがつくる力の方向性(ベクトル)によってボールの飛ぶ放物線が変わりますので、
「クラブを長く握ることによる距離の違いは要素のひとつでしかない」
と分かってもらえるのではないでしょうか。
もちろん厳密に番手なりの距離が出るかというと多少の誤差は出ますが、それでもミスを減らし、再現性を上げることで【平均飛距離を伸ばす】ことを100切りゴルファーの使命と考えれば、
【ロフトに距離の打ち分けをしてもらい、私たち人間はミート率の向上に努める】
ということが、極論的にスコアアップのひとつの近道なのではないかと考えます。
■思い切って短く握って、ラウンドを・・・
いかがだったでしょうか?
クラブを短く握ることで得られるものが多いと分かっていただけたのではないでしょうか。
【長く握って10回に1度しか出ないナイスショット】
より、
【短く握って10回に5回のミートしたグッドショット】
を目指していただき、一度思い切ってクラブを指2本といわず、3本分は短くグリップして打ち比べていただきたいと思います。
そして技術的にも精神的にも、やさしく100切りを目指てほしいと思うタメゴローでした~。
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↓タメゴローの予言通り、ついにでましたね!すべて「8番アイアンの長さ」というアイアンセット!シニアの方はもちろん、初心者にもとてもイージーなアイアン
(出典:日本ゴルフスクール)
シニア世代のアマチュアゴルファーを応援!【日本ゴルフスクール】
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↓【基本から90切りまでに必要なスイングを知ることができる】
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